【】アウディ、F1パワーユニットの次回アップグレードは来年。ADUOシステム利用はバルセロナの1回にとどめ、予算を温存
8月5日
アウディは、パワーユニット(PU)のアップグレードを、今シーズン残り期間については行わない方針であることを明らかにした。アウディが自社開発した初のF1用エンジンは、当初は安定した性能を発揮できずにいたが、バルセロナで投入された的を絞ったアップデートによって、ドライバビリティが改善し、目に見える前進のきっかけとなった。
F1技術レギュレーションが大幅に変更された今年、パワーユニットのパフォーマンスにおいてライバルより劣ったマニュファクチャラーへの救済策として、ADUO(追加開発アップグレードの機会/Additional Development Upgrade Opportunities)という制度が導入された。このシステムの下での最初のレビュー期間後、アウディは2026年に2回のアップグレードの権利を得たと考えられている。
この審査結果を受けて、アウディはバルセロナ・カタルーニャGPで改良版パワーユニットを導入した。この小規模なアップデートによって、ドライバビリティが改善し、パフォーマンスが向上。サマーブレイク前のイギリスGP、ベルギーGP、ハンガリーGPで、アウディは3戦連続でポイントを獲得、現在コンストラクターズ選手権8位に位置している。
しかし、今シーズン中に2回目のアップグレードを行う予定はないと、レーシングディレクターのアラン・マクニッシュは明かした。

■バルセロナでの改良は成功、2027年にはより大きな変更を計画
次のパワートレインアップグレードはいつ投入されるのかと問われたマクニッシュは、「来年になる」と明確に答えた。
その理由について、彼はF1の財務規則にあると説明した。
「どのチームも、シャシーとパワーユニットのアップデートをいつ投入するか、そして資金をどこに投入するかというバランスを取らなければならない」
「一度にすべての資金を使い切ることはできない。そうしてしまえば、その後に戦うための余力がなくなるからだ。だから期待値を管理しなければならない。それも1シーズンだけではなく、複数シーズンを見据えて考える必要がある」
「我々としては、ADUOを利用して、バルセロナですぐに小規模な改良を投入した。それはうまく機能し、我々の前進を助けてくれた」
「より大きなアップデートは2027年向けになるだろう。したがって、それまではパワーユニットに大きな変更は見られない」

■車体のアップグレードは継続
2027年仕様エンジンによる性能向上幅について質問されると、マクニッシュは、「それは2027年の話だ。勘弁してくれ。まだ2026年も半分しか終わっていない。まずは紅茶を一杯飲ませてくれ」と笑いながらかわした。
「目標はあるが、それはライバルとの相対的なものでもある。だから我々は常に競争相手をベンチマークとし、彼らがどれだけ速く進歩しているか、そして我々がどれだけ速く進化できるかを見極めている」と彼は続けて語った。
「今シーズン、我々のパフォーマンスが向上してきたことは分かるはずだ。それは間違いなくパワーユニットにも関係しており、システムの性能を最大限に引き出そうとしてきた成果でもある。同時に、シャシー側のアップグレードも大きく貢献している」
「その点については、我々は確実に前進できたと思っている」
「シーズン後半も引き続き改善を進めていく。しかし、パワーユニットについては2027年のテーマだ。中心となるのはハードウェアであり、それは短期間で変更できるものではない」
バルセロナでニコ・ヒュルケンベルグは、パワーユニットのアップグレードについて、変更の重点はパワーというよりも、スロットルレスポンス、トルク特性、そしてシフトクオリティの改善に置かれていたと説明した。こうした細かな部分の変更により、ドライバーがコーナー立ち上がりで自信を持ってアクセルを踏めるようになるという。

(autosport web)

