2026年F1第11戦ハンガリーGP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)

【】選手権6位に後退したアルピーヌ、次戦オランダでアップデートを実施「5位争いの希望を繋ぐためにも非常に重要」

8月6日

 BWTアルピーヌF1チームのピエール・ガスリーは、直接のライバルたちがパフォーマンスを大幅に向上させ続けるなかで、次の第12戦オランダGPに投入するアップグレードパッケージは、F1の中団争いにとどまるというチームの目標において「極めて重要」になると考えている。

 アルピーヌは、中団チームのベンチマークとして2026年シーズンを戦ってきた。開幕6戦を終えた時点で、アルピーヌはコンストラクターズ選手権で5位につけ、第6戦モナコGPでのペナルティの取り消しによるガスリーの表彰台獲得を経て、4位のオラクル・レッドブル・レーシングにわずか19ポイント差まで迫っていた。

 ところがライバル勢が開発を加速させ、アルピーヌがシーズン序盤に見せた勢いは弱まった。マイアミGP以降、アルピーヌは大きなアップグレードを実施しておらず、選手権ではビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チームに逆転を許し、アウディも入賞を重ねてその差を縮め続けている。第11戦ハンガリーGPでは、大幅な改良を施したアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームのAMR26が今シーズン初めて予選でQ2に進出し、著しい進歩を見せたことで、アルピーヌへの警鐘はより明確になった。

リアム・ローソン(レーシングブルズ)&ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
2026年F1第10戦ベルギーGP ポジションを争うリアム・ローソン(レーシングブルズ)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)

 アルピーヌにとって、次戦オランダGPは流れを変えるための極めて重要な機会となる。マネージングディレクターを務めるスティーブ・ニールセンは、「かなり重要な新しい空力パーツ」を投入すると明かした。

■開発競争の重要性を理解するアルピーヌ

 ライバル勢が大きな進歩を遂げる一方でアルピーヌの状況が比較的停滞している現状において、ガスリーは、アップグレードの重要性を強調しすぎることはないと語った。

「F1の基準では、アップグレードを行ったら(マシンの性能は)間違いなく向上すると期待するものだ」

「僕自身、チームが期待する通りになるだろうということについては疑っていない。でもみんなが言うように重要なことだ。アストンマーティンはこの週末に2秒縮めたし、彼らは(オランダで)新しいエンジンを投入する。レーシングブルズもシーズン序盤に数秒の改善を見せたし、アウディもそうだ」

「僕たちはそのような前進をしていない。だから選手権5位を争う希望を繋ぎたいのならば、(オランダでのアップグレードは)非常に重要なものになると考えている」

 F1の新しい技術規則のもとで、いかにパフォーマンスを最大化するかを各チームが模索するなか、現在は2026年シーズンにおける特に重要な局面を迎えている状況だ。開発効率は決定的な要因となっており、アルピーヌはアップデート競争で遅れをとることの重大さを他の誰よりも理解している。かつてのグラウンドエフェクトカーの時代において、アルピーヌは2022年に選手権4位という結果を残したが、その後は後退。開発の結果を出せなかったことで、アルピーヌは2025年にグリッド上で最も遅いチームのひとつにまで転落した。

ジョシュ・ペケット&ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
2026年F1第10戦ベルギーGP決勝グリッド レースエンジニアのジョシュ・ペケット&ピエール・ガスリー(アルピーヌ)

■「マシンは意図した通りに走らない。改善点は多い」

 アルピーヌのここ数戦の苦戦によってガスリーはこの4戦で1回しか入賞できておらず、フラストレーションを抱えている。アルピーヌに進歩がないということが予選では次第に顕著になってきており、中団グループの直接のライバル勢に遅れをとっている状況だ。

 ガスリーは、現在の状況はアルピーヌに期待していたものではないと認めた。

「望んでいる状況ではないが、目を背けるわけにはいかない。ここ数戦、予選では似たような展開が続いている。レーシングブルズやアウディの後ろ、12番手や13番手といった位置だ」

「レース中、どことなく『彼らに追いつけるかもしれない』と考えることがあるけれど、純粋なペースでは叶わない」

「マシンの感触もよくない。こちらの意図した通りにはまったく反応しないし、必要な走りができない。改善点はかなり多い」

 中団グループの争いは激しくなり、ライバル勢が急速にパフォーマンスを向上させているため、オランダGPでのアルピーヌのアップデートは彼らの今シーズンを左右するものになる可能性がある。ガスリーにとってメッセージは明白だ。選手権での目標を繋ぐためには、これ以上後退する余裕はないということだ。

ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
2026年F1第11戦ハンガリーGP ピエール・ガスリー(アルピーヌ)


(Text : autosport web)