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【今宮純のキャッチポイント】セナを超え、シューマッハーに迫る68回目のPP記録に挑むハミルトン

2017年7月25日

68回目のポールポジション記録に挑むハミルトン
過去10年、ポールシッターの勝率はわずか3割 
 盛夏ヨーロッパの7月、各国でビッグ・スポーツイベントが行われている。自転車『ツール・ド・フランス』の序盤ステージではスパ・フランコルシャンが使われ、あのオ―・ルージュを埋め尽くすギャラリーがいっぱい(F1の時とは全然違う光景に驚いた)。


 イギリスGPと重なったテニス『ウインブルドン』では、ニコ・ロズベルグが男子準決勝をVIP席で行儀よく観戦、ちゃんとスーツにネクタイ姿で(2015年に物議をかもしたルイス・ハミルトンとラフな格好とは違う)。


 さて、夏休み前の第11戦ハンガリーGP決勝は第17回「世界水泳選手権・最終日」と重なっている。この国は水泳国で、特に昔から水球競技が強い。F1か世界水泳か──ブダペストにとって7月は一番熱い日に。


 セバスチャン・ベッテル(177点)を追ってきたハミルトン(176点)が10戦を終えついに1点差。昨年、この時点でロズベルグ(168点)とハミルトン(167点)は1点差、チームメイトバトルがさらに激化していった。ハンガリーGPからリスタート、今年もまったく同じ。


 ハンガロリンク・マイスターのハミルトン、現役最多ポールポジション5回&5勝。この予選で通算68回目のポールポジション獲得なるか、大記録への挑戦が見どころだ。


 キャリア16年(242戦目)の06年フランスGPにミハエル・シューマッハーは最後のポールポジションを記録し、その後メルセデスで3シーズン復帰して去っていった。ハミルトンはまだキャリア11年で199戦目だ。


 あえて言うなら、彼はジョーダンからシーズン途中デビューしたシューマッハーと違い、いきなりマクラーレンの秘蔵っ子として参戦。6年間にポールポジション26回、そして移籍したメルセデスで現在ポールポジション41回、トップチームで戦える環境に恵まれてきた。


 これはアイルトン・セナがトールマン→ロータス→マクラーレンに5年かけてたどりついたのとも大きく異なっている。


 セナを超え、シューマッハーに迫る彼自身が、最近「チームとファクトリーに感謝」と常にコメントするようになった。記録を破るのはひとりの力だけではなし得ない。気配りするハミルトン、イギリスGPでは大観衆の中に飛び込んでいくなど、ストレートな感情表現が目立つ。

2017年F1第10戦イギリスGP 優勝したルイス・ハミルトン、ファンから胴上げ

■今宮純が厳選するF1第11戦ハンガリーGP 6つの見どころ

■キャッチポイント1

 予選日(29日)はフェルナンド・アロンソの36回目の誕生日。プレゼントがマクラーレン・ホンダからあると期待したい。昨年、FP1〜FP3まで7位キープのまま、予選7位(ジェンソン・バトン8位)。その流れでつかんだ決勝7位は、16年のベストレース。


 ショートコース、全開率50%未満、14個のコーナーなので、現状マシン&パワーユニットのハンデは小さくなる。ハイダウンフォース設定での戦闘力は上々、トラブルフリーでいければ、プレゼントも……。

■キャッチポイント2

 雨に翻弄された昨年の予選(赤旗4回)。最後はドライに変わり、ロズベルグが1分19秒965でポールポジション。今年ドライ条件で進めば、04年にルーベンス・バリチェロが記録したコースレコード1分18秒436(Q1)を大幅更新するのは確実。低速テクニカルのイメージが強いハンガロリンクで平均200km/h突破、17年ハイスピード化がまた露わになるだろう。

■キャッチポイント3

 ホットセクターは中間の2、コーナーが8カ所続くセクションはほかにはない。セオリーのアウト・イン・アウトではなくて、コース中央ラインを縫うように攻めるのがこれまでの常道だった。それが17年マシンではどう変わるのか、金曜FP1から見つめていきたい。

■キャッチポイント4

 昨年、最もオーバーテイクが少なく10回だけ(最多は中国GPの128回)。抜けそうでどうしても抜けないターン6のシケイン、意外に抜けるターン12、でもやっぱり抜けたのはターン1……。それが今年どう変わるか、個人的にはターン2でのクロスライン攻撃にチャンスがあると思う。

■キャッチポイント5

 ジンクスがふたつある。ポールポジション絶対有利と思えるハンガロリンクだが、この10年はわずか3勝、86年から通算ポール・トゥ・ウイン率42%という低率だ。もうひとつ、ウイナーはその年の王者になっていない。04年勝者=王者シューマッハーが最後、最多5勝ハミルトンも勝った年はタイトルを逃してばかり……。

■キャッチポイント6

 レース後、8月1日(火)から2日間、今季2回目のシーズンインテストがある。新人を多用する場だが、今回ルノーはロバート・クビカを復活させ、ザウバーは松下信治を起用する。


 他チームも新鋭を抜擢する予定で、18年ストーブリーグ前哨戦(オーディション)の意味合いが強い。水面下での交渉が活発にうごめく7月、驚くようなニュースがもうすぐあるかも……。



(Jun Imamiya)




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